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爪に縦線ができた。これは肝臓が悪いから?爪は健康状態を表すと言われます。
それだけ黒い縦線があると『なんでこんなふうになったのか?』って心配になり、その原因が知りたいのが心情ってもんです。
まして本当に肝臓に問題がるなら早いところ治療してしまいたいところです。
そもそも、たんに表面に縦の筋があるだけならば、老化現象ということで、それほど心配はないはず。
ただ、これが黒い線の場合には、さまざまな原因が考えられます。
単に老化ですむなら、笑いごとで済ませられますが実はそうでもない場合があります。
爪に縦線が出る病気
例えば、ほくろが原因の場合では、爪の根本でできたメラニン色素が爪が伸びるにつれて縦線のようになっていくということがあります。
さらにスポーツを行ったり、手をぶつけてしまったようなときには爪の下に出血が起こり、これが爪にしみこんで縦線が見られるようになります。
このような場合はかなり多いと考えられますが、100%という訳ではないので、気になるようでしたら早めに病院へ行って検査をしてもらうようにした方が良いでしょう。
縦線の原因が病気の場合には、副腎皮質ホルモンが正常に分泌されない難病のアジソン病である可能性もあります。
この病気では全身の皮膚が黒ずむという特徴を持っていて黒い縦線が生じる場合も考えられます。
この他では、肝臓の機能低下が原因という場合もあります。
肝臓は食べた物をエネルギーに変えたり、毒性のあるものを解毒したり、老廃物や有害物資などを排泄するなど、体にとって大切な働きを持つ重要な臓器ですが、この機能が衰えると爪に縦の線が現れることがあります。
そして、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、初期の病気では症状が出にくいので、少しでも可能性があると感じて不安に思う場合は病院で検査することをお勧めします。
なお、アルコールの取り過ぎが肝臓に悪い影響を及ぼすということは広く知られていますが、肝臓の機能低下の原因としては睡眠不足や偏った食生活なども考えられるので、お酒を飲まない女性であっても、肝臓の機能低下に関しては、常に注意している必要があると言えます。
以上のように縦の黒い線にはさまざまな原因が考えられますが、中でも特に怖いのは、がんによって生じる場合です。
がんとしてまず考えられるのは、早期皮膚がんである、ボーエン病です。
皮膚には一番表側になる表皮とその下の真皮がありますが、ボーエン病では皮膚の表皮内部にがんができます。
ただ、この場合は早期のがんなので、早めに発見して手術を受ければ完治することも可能です。
そして、いくら早期がんと言っても、放置した場合には進行する可能性があるので、早期の発見と治療が必要となってきます。
ボーエン病以外のがんで、このような縦の黒い線が生じるものとして、悪性の黒色腫であるメラノーマが挙げられます。
メラノーマは日焼けのしやすい首や手の甲などにできる他、足の裏や手のひらなどにも生じる腫瘍で、ほくろに似た形から徐々に進行するものや、はじめから急激な進行を見せるものまでいろいろなものがあります。
そして、このがんの場合はボーエン病と違って、指の切断や死亡の可能性もあるので、少しでも早く発見することが必要です。
ですから、気になるできものがある場合や黒くて細い筋を見つけた場合は秘密にするのではなく、病院へ行って検査を受けたり相談してみることが大切です。
なお、このような場合には、良性腫瘍と悪性腫瘍を見分けるために拡大鏡での検査が行われることが多く、これは受けやすい検査と言えるので、その点でも受診をためらわずに病院へ行ってみることをお勧めします。
以上のように縦の黒い線を見つけた場合は、自分だけの秘密にしたり1人で悩んだりしないで、早めに医師の診断を受けることが大切であり、そこで大きな病気でないことが分かれば、安心して仕事や日常生活に向かうこともできるでしょう。
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