爪が縦に割れる症状は爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)といわれます。単にぶつけたりしてできた爪割れとは違い、意外と大変な病気が潜んでる場合があります。では爪甲縦裂症とは病院は何科?その主な原因と対策についてまとめます。
ちなみに、爪縦裂症の画像をGoogleで検索するといろいろ見つかります。
こんな感じです。
爪縦裂症はいくつかの原因が考えられますが、局所的な原因で発症しているケースと、全身性の病気によって発症しているケースなど異なった原因によって発症している可能性があります。そのため皮膚科をまず受診して自分の生活状況や勤務環境等を医者に詳しく伝えて、正確な原因を把握して適切な対応をとれるようにします。
爪甲縦裂症で病院に行くか迷うときの予備知識
爪甲縦裂症のケースでまず挙げられるのが、薬物・薬品による場合です。
体の末端部にある指先を守っている爪は、常時外部刺激にさらされています。女性の場合はキューティクルリムーバーやネイルカラーリムーバーの使いすぎによる刺激や乾燥、主婦であれば食器を洗うため水や洗剤に長時間触れることも洗剤が爪への刺激となり、爪の表面に細かな割れが生じてしまうことがあります。男性でも職業的に有機溶剤、エタノール、消毒用アルコールなど薬品を使いすぎることもあり、これが悪化して爪が割れてしまうこともあります。マニキュアの除光液もアセトンという薬品が含まれており、爪への刺激となります。除光液が爪表面の水分を奪って乾燥させるために割れやすくなります。
次に物理的刺激による場合が考えられます。
爪は根元の甘皮の下側にある爪母基(そうぼき)で作られます。ここに物理的な力など負担がかかると、症状が起こることがあります。この部分を強打したりして爪母基が損傷して、その後新しく生えて来る爪に縦に割れ目が入っていることがあります。
栄養不足による場合もあります。
ダイエットや日頃の偏食などで栄養バランスが崩れているため爪が割れることがあります。爪の成長には、主にタンパク質やカルシウム、マグネシウム、亜鉛、ビタミンBなどが必要ですが、これら栄養が不足して爪が弱くなった状態で圧迫などの力が加わって割れ目が入ることがあります。また鉄欠乏性貧血でも典型的なスプーン爪だけでなく、割れやすくなります。
爪の根元の抹消循環障害も症状を引き起こします。乾癬、湿疹などの皮膚疾患や糖尿病や自律神経失調症などの病気によって、手足などの四肢の末端部の血液循環が滞って爪に必要な栄養が供給されず、爪に変化が出ることがあります。
そのほかに湿疹や皮膚炎、ひょう疽などの症状によって爪が割れることがあります。
湿度が高い労働環境や湿気の多い労働環境での勤務によって爪甲縦裂症を発症する場合もあります。水仕事をする時間が長いと、爪の水分が多くなって爪が弱くなる傾向があります。お湯を使うと特に爪の脂分が抜けるので爪が割れやすい状態になります。タンパク質を分解する洗剤類を使用する職場環境もよくありません。
爪甲縦裂症で全身性の病気の場合
甲状腺機能低下症や慢性肝障害、卵巣機能障害、低体温などの全身性の病気で爪が割れることが起きることがあります。
症状が出た場合には、原因として考えられることをすぐに中止しましょう。生活習慣や職場環境を見直して、症状が出にくくなるように改善することを考えます。
軽傷ならば、トリートメント剤で手入れすると軽快することもあります。ステロイド系の軟膏で回復することもあります。
病院の治療はまずステロイドを処方されて、経過を見ていく流れが多いようです。改善しなければ爪の下の皮膚に腫瘍がないか検査することが多いです。
爪をはがしてみる場合もあるので、お医者様とよく相談しましょう。
爪だけの局所的な症状だけでない場合は、全身性疾患が疑われるので内科を受診します。全身性疾患が原因であると確定診断が下れば、爪だけを治療することは根治療法にはならないので、そちらの治療に専念します。
爪が割れることで思わぬ病気が見つかることもありますので、日頃から爪の状態を確認することが大切ですね。
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